ポーランドがユーロ採用に慎重な姿勢だ。ベルカ中銀総裁はユーロ導入の条件となる「欧州為替変動メカニズムⅡ(ERMⅡ)」への加盟に関して例外的な対応を求める立場で、コモロフスキ大統領もこれに同調している。専門家はこの動きを、2020年頃までユーロ導入を遅らせたいポーランドの意向を示していると分析している。
\ユーロ圏に加盟するには、自国通貨の対ユーロ為替相場変動幅を2年にわたり上下15%以内に収めることが求められる。ベルカ総裁は5日、コモロフスキ大統領が招集した会議で、ズロチ高を強制され、輸出産業が打撃を受ける危険を指摘。また、ズロチの国際為替取引量が多いため、為替レートの維持に多額の費用がかかるとの見方を示した。
\コモロフスキ大統領はこれに対し、ユーロ導入に向けてポーランドが特例措置を受けることは可能と発言。ただし、それには他の条件を十分に満たすとともに、ポーランドの加盟がユーロ圏にとって政治的・経済的に利益となることを示さなければならないと話した。
\ポーランドは当初、2012年のユーロ採用を計画していたが、世界金融危機を機に予定を遅らせている。
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