ポーランドの事業用不動産市場は昨年も堅調だった。英国の不動産調査大手、ナイト・フランクによると、取引高は27億ユーロにのぼり、チェコ、ハンガリー、スロバキアを加えた中欧4カ国の合計の4分の3を占めた。欧州債務危機の中でも長く経済成長を続けたことや内需の強さがその背景にあるようだ。
\都市別にみると、ワルシャワが依然として最も重要な地位を占めているが、ここ数年で他の都市でも経済が発展してきた様子がうかがわれる。特にクラクフとヴロツワフは購買や人事といった業務を受託するサービスセンターが新設され、事務所の需要が拡大した。
\2012年末現在の事務所面積は、ワルシャワが313万平方メートルで他に大きく水をあけて1位。これに、クラクフ(51万6,000平方メートル)、ヴロツワフ(39万5,000平方メートル)、ウッジ(26万平方メートル)、ポズナニ(24万7,000平方メートル)、グダニスク(19万5,000平方メートル)が続いた。
\今年は国内のオフィス物件が増大し、価格が低下するとみられている。
\商用不動産(小売店舗)の分布は事業所よりも広い。人口10万人を超える都市が40を数え、人口(3,850万人)の地理的集中度が低いことなどが理由だ。
\現時点では8都市が小売店舗面積1,140万平方メートルの半分以上を占めている。しかし、最近は開発会社がショッピングセンター建設など中小都市でのプロジェクトに力を入れ始めている。
\