ロシアの石炭・鉄鋼大手メチェルは15日、中国の同業、宝鉱集団と鉱山プロジェクトの共同実施などに向けた基本合意書に調印した。シュワロフ第一副首相の訪中を機に行われたもので、ロシア、中国のほか、第三国での事業も視野に入れる。
\合意書によると、メチェルがシンガポール子会社を通じて、宝鉱に年間最大96万トンの原料炭を供給することも取り決められた。取引価格は毎月見直す。
\また、ロシアおよび中国の経済開発研究所との提携など、他の分野での協力も検討する。
\メチェル・マイニングの株式を最大25%売却する計画については、まだ宝鉱を含む多くの売却先候補と交渉を続けている段階という。
\メチェルは多額の債務を償却するため、昨年9月にメチェル・マイニングの少数株売却計画を発表した。また、12月には鉱山事業への集中と、非中核事業を売却する方針を明らかにした。売却により約40億米ドルの資金調達を見込んでいる。
\ \(中間タイトル)Q4に巨額損失計上
\ \メチェルが同日発表した2012年第4四半期決算は、売上減少や減損費用の急増で11億1,000万ドルの巨額損失を計上した。前年同期は5,491万ドルの黒字だった。
\通期でも17億4,000万ドルの損失で、前期の6億4,960万ドルの利益から赤字に転落した。売上高は10.1%減の112億2,000万ドル、特別損失を除いた最終損益も2,304万ドルの赤字となった。
\昨年末の債務総額は94億米ドルに上っている。
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