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2013/5/29

ロシア

第1四半期GDP成長率、09年以来の低水準

この記事の要約

ロシア統計局がこのほど発表した2013年第1四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比で1.6%増となり、金融危機で揺れた2009年以降で最低の伸びにとどまった。減速は5四半期連続。ユーロ圏の経済停滞で資源価格が低下したこ […]

ロシア統計局がこのほど発表した2013年第1四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比で1.6%増となり、金融危機で揺れた2009年以降で最低の伸びにとどまった。減速は5四半期連続。ユーロ圏の経済停滞で資源価格が低下したことや、設備投資の減少が響いた。

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ロシア貿易の約半分を占めるユーロ経済が6四半期連続でマイナス成長となっていることを受けて、国内企業は投資に慎重な姿勢だ。また、来年のソチ冬季五輪大会に向けた公的投資が完了しつつあり、公的部門の賃金上昇も減速している。

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経済省は先月、今年の経済成長率予測を従来の3.7%から2.4%へ下方修正した。昨年実績の3.4%から縮小するとの見方だ。今回の四半期統計を受けた修正はなく、見直しは早くて9月になるという。

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政府は先ごろプーチン大統領に経済活性化案を提出した。銀行融資の金利低下や公共料金の値上がり抑制などが内容だ。

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一方で中央銀行はインフレ圧力を理由に、政府の利下げ要請に屈することなく8カ月連続で金利を8.25%に据え置いている。

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