欧州統計局(ユーロスタット)がこのほど発表した最新財政統計によると、欧州連合(EU)加盟27カ国の2013年3月末時点の累積政府債務は11兆1,120億ユーロに達した。域内総生産(GDP)比は85.9%となり、前年同期の83.3%から悪化した。ユーロ圏17カ国を含めた24カ国でGDP比が膨らみ、減少したのはラトビア(5.1ポイント減)、リトアニア(1.9ポイント減)、デンマーク(0.2ポイント減)の3カ国だけだった。
\中東欧10カ国をみると、ハンガリーがGDP比82.4%で最も多く、前年同期比で2.5ポイント悪化した。ポーランドは1.3ポイント増の57.3%だった。スロバキアは54.9%で、増加率は実に8.5ポイントに上った。財務悪化が著しいスロベニアも7.5ポイント増の54.5%、景気後退が続くチェコも3.1ポイント増の47.8%に悪化した。
\リトアニアとラトビアは景気回復で40.8%、39.1%へそれぞれ改善した。
\景気停滞に悩むルーマニアは0.9ポイント増の38.6%、ブルガリアは1.3ポイント増の18%となった。
\エストニアは10%とEUで最も少ないが、前年同期比では3.2ポイント増えている。
\ユーロ圏17カ国ベースの累積債務はGDP比92.2%で前年同期の88.2%から悪化した。欧州信用不安の震源地となったギリシャ(160.5%)を筆頭に、イタリア(130.3%)、ポルトガル(127.7%)、アイルランド(125.1%)、ベルギー(104.5%)と続いた。
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