チェコ財務省は25日、2013年の国内総生産(GDP)成長率の見通しを4月時点の「ゼロ成長」から「マイナス1.5%」に下方修正した。第1四半期のGDPの落ち込みに加え、設備投資が減少していることが理由。14年についても予測を従来のプラス1.2%からプラス0.8%へ引き下げた。15年については2.2%、16年は2.6%のプラス成長を見込む。
\インフレ率は低水準で推移する見通し。今年は年初に付加価値税(VAT)が1ポイント引き上げられたが、それでも1.6%にとどまる。来年は1.4%の予想だ。
\失業率は昨年の7%から今年は7.5%に、来年には7.6%へ悪化する。
\暫定内閣として今月発足したルスノク新政権は経済振興を最重要性課題の一つと位置づける。フィシェル財務相は、科学・研究開発・運輸インフラを中心に政府の投資予算を拡大して経済の回復を後押しする方針を明らかにした。ただし、行政コストなど他の支出を抑制して財政赤字は増やさないとしている。
\財政赤字は今年、GDP比で2.8%に低下する見通しだ。昨年は教会資産の返還や、欧州連合(EU)の助成金を活用したプロジェクトをめぐる汚職問題で4.4%に悪化していた。
\チェコ経済は11年第4四半期以来、6四半期連続でマイナス成長を記録しており、今年第1四半期のGDPは前期比で1.1%、前年同期比で2.2%減少した。
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