チェコ中央統計局(CSU)が6日発表した6月の鉱工業生産(実質ベース)は前年同月から5.3%縮小した。6月初めの洪水の影響を除くと5.1%減少したとみられる。季節調整済みベースでは前年同月比で3%、前月比で0.9%減だった。新規受注高も前年同月比で0.8%低下した。
\業界別でみると、縮小幅が大きかったのは鉱業(前月同月比21.1%減)、電機(11%減)、機械・設備(6.7%減)だった。一方、生産が目立って拡大したのは、自動車・トレーラー・セミトレーラーを除く搬送機械(22.7%増)、基本医薬品および医薬品製剤(10%増)、その他の製造業(2.1%増)だった。
\新規受注高は、国内で0.6%増加したが、国外で1.6%減少し、全体としては0.8%の縮小となった。落ち込みが激しかったのは、コンピューター・電子・光学機器(17.6%減)、ベースメタル(13%減)、機械・設備(8.5%減)。受注が伸びたのは、自動車・トレーラー・セミトレーラー(9.7%増)、基本医薬品および医薬品製剤(14.1%増)、金属製品(1.2%増)だった。
\従業員50人以上の鉱工業雇用者数は前年同月から1.5%減少した。平均月給(名目ベース)は0.5%増の2万6,202コルナだった。
\不振が続くチェコだが、今後の見通しはやや明るくなっている。CSOBのアナリスト、ドゥフェク氏によれば、購買担当者景気指数(PMI)の改善など上向き材料が出てきており、近く景気が底を打つ様子だ。下半期は上半期よりも業況がかなり改善する見通しという。(1CZK=5.01JPY)
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