クロアチア政府は7月25日、国営貨物鉄道会社HZカーゴの株式75%をルーマニアのグルップ・フェロヴィアル・ロマン(GFR)に売却することを承認した。8月中に売却手続を完了する。
\GFRは、ルーマニア最大の民間鉄道会社グランペット・グループ傘下で、国内2位の貨物鉄道事業者。HZカーゴの買収にはオーストリアのレイルカーゴ・オーストリアとチェコのAWTも名乗りをあげていたが、入札条件を満たすことができず失格となった。
\クロアチアのドンチッチ運輸相によると、GFRはHZカーゴが抱える約6億クナの債務を引き受けるほか、老朽車両の更新と運転資本の改善に2億2,000万クナを投資することや、1,110人以上の雇用を維持することなどを約束した。
\7月に欧州連合(EU)加盟国となったクロアチアは今年、財政赤字が対国内総生産(GDP)の3.5%となる見通し。昨年の3.8%からは改善するものの、EUの財政赤字基準を上回っている。政府は先ごろ、財政赤字削減策の一環として国内最後の国営銀行であるHPBの株式99%と保険会社クロアチア・オシグラニエの多数株の売却を決定した。
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