アルミ世界最大手のルサールが19日発表した2013年4-6月期決算の最終損益は2億800万米ドルの赤字となり、前年同期の黒字(1億2,500万ドル)から悪化した。アルミの供給過剰による価格下落が響いた。売上高は10.7%減の25億2,100万ドル、営業利益(EBITDA、調整済みベース)は46.8%減の1億7,400万ドルに後退した。
\4-6月期のアルミニウムの平均取引価格(ロンドン金属取引所:LME)は1トン当たり1,835ドルで、前年同期に比べ7.2%下落した。同社は供給過剰問題に対処するため減産を実施しており、4-6月期は生産量をアルミニウムで5%減の99万2,000トン、アルミナで3.7%減の182万7,000トン、ボーキサイトで4.9%減の294万1,000トンにそれぞれ引き下げた。同社は減産と価格下落でダブルパンチを受けた格好だが、需要地の需給などによって決まるLME価格への割増金が1年前に比べ42%高い271ドルという歴史的な高水準で推移したことで、減収の一部分は相殺できたとしている。
\同社は16日、減産体制の強化に向けヴォルゴグラード、ウラル地方、クラスノヤルスク、ナドヴォイチの4工場の操業を当面、停止することを決定した。アルミニウムの取引価格が2,400ドルに回復するまで生産を見合わせる。
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