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2013/8/28

ハンガリー

政府、経営難の鉄鋼大手買収へ

この記事の要約

ハンガリーのヴァルガ経済相は21日、経営危機に瀕している国内鉄鋼最大手ISDドゥナフェルを政府が買収する意向であることをタンキレヴィッチ社長に伝えたと発表した。同社の大幅雇用削減計画を阻止し、雇用市場や地元経済への影響を […]

ハンガリーのヴァルガ経済相は21日、経営危機に瀕している国内鉄鋼最大手ISDドゥナフェルを政府が買収する意向であることをタンキレヴィッチ社長に伝えたと発表した。同社の大幅雇用削減計画を阻止し、雇用市場や地元経済への影響を回避する狙いで、交渉の早期開始を目指すとしている。

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現地経済ニュースサイト『portfolio.hu』が同社長の談話として報じたところによると、親会社であるウクライナの鉄鋼グループISDコーポレーションは政府の協力を歓迎し交渉に応じる考えだが、最大の関心は資金援助にあると見られる。

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タンキレヴィッチ社長自身も、政府との連携に全面的な努力はするが、親会社には買収提案を拒否するよう求めると発言。鉄鋼市場が生産過剰となっている中、ドゥナフェルが競争力を回復し経営再建するためには、株主が変わっても大量解雇は不可避であることを強調する。

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ISDドゥナフェルは2004年の国営ドゥナ・スチールワークの民営化で誕生した。慢性的な赤字体質からの脱却を目指し、先ごろ1,500人の雇用削減計画を発表。第1段階として近日中に250人を解雇する予定だ。(東欧経済ニュース8月21日号『鉄鋼大手ISDドゥナフェル、1500人雇用削減』の記事参照)

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