仏保険大手アクサは11月29日、ルーマニア子会社を保険最大手アストラ・アシグラーリに売却し、同国の保険事業から撤退すると発表した。同国ではシェアが低く赤字を計上しているため。売却価格は公表していない。規制当局の承認を経て売却が完了する。
\アクサは2010年、ウィーン保険傘下のオムニアシグ生命保険を買収し、ルーマニア市場に進出した。従業員は約200人で、保険代理人700人超を動員して事業展開する。保険契約数が約4万件、市場シェアが2%と事業規模は小さく、2012年の保険料収入は前年比31%増の3,250万レウに伸びたものの、最終損益は4,384万レウの赤字だった。
\アストラ・アシグラーリは1991年に国営保険会社ADASの事業解体により誕生。国内最大手で、2013年上半期の保険料収入は前年同期比16%増の6億170万レウ。ハンガリーとスロバキアでも事業展開する。ルーマニアの保険会社による外資保険の買収は社会主義体制崩壊後で初めて。(1RON=31.78JPY)
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