クロアチアのヴルドリャク経済相は5日、同国を訪問していたカタールのモハメド・エネルギー社会基盤相と、エネルギー分野における提携に向けた趣意書(MoU)を交わした。クロアチア・クルク島北部のオミシャリにおける液化天然ガス(LNG)基地建設に向け、技術提携と情報交換で協力する。投資規模は6億ユーロ超に達する見込み。
\クロアチアは数年前からオミシャリでのLNG基地設置に強い意欲を示している。しかし、独エーオン・ルールガス、墺OMVなどからなる国際企業連合は2年前、需要後退を理由にLNG基地設置プロジェクトの一時凍結を延期。このためクロアチア側は昨年、これに代わるプロジェクトの立ち上げを予告していた。
\クロアチア政府はLNGの生産大国であるカタールがクロアチアへの輸出に強い関心を持っていることを踏まえ、カタール資本によるプロジェクト実施に大きな期待をかける。
\クロアチアはカタールをエネルギー分野における重要な提携先と位置付けているもようだ。昨年にはヨシポビッチ大統領が率いる訪問団がカタールを訪れて提携合意の布石を打った。今回のモハメド・エネルギー社会基盤相の訪問では、ミラノビッチ首相とヨシポビッチ大統領も会見に応じた。
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