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2014/10/29

ポーランド

ポーランド新首相、欧州環境サミットで「勝利」宣言

この記事の要約

ポーランドのコパチ新首相は24日、欧州環境サミットが「ポーランドの勝利」に終わったと話し、その成果に満足の意を表明した。電力需要の90%を石炭に頼る同国は以前から二酸化炭素(CO2)排出規制の強化に慎重で、コパチ首相も9 […]

ポーランドのコパチ新首相は24日、欧州環境サミットが「ポーランドの勝利」に終わったと話し、その成果に満足の意を表明した。電力需要の90%を石炭に頼る同国は以前から二酸化炭素(CO2)排出規制の強化に慎重で、コパチ首相も9月の就任演説で、石炭業界の保護と電力料金上昇抑制を最優先課題に挙げていた。今回のサミットでその約束を果たした格好だ。

欧州環境サミットは23日深夜、2030年までにCO2排出量を1990年比で40%削減する目標で合意した。電力需要に占める再生エネルギーの比率は27%へ拡大し、エネルギー効率は従来予測より27%改善する。

同時に、ポーランドなど一人当たりGDPが欧州連合(EU)平均の6割に満たない10の加盟国について特例措置を適用する。まず、2030年まで自国のエネルギー業界に対しCO2排出権の40%を無料で交付することが認められる。また、エネルギー業界の近代化投資を支援する準備基金を創設する。発行される排出権の2%が基金に割り当てられ、基金はその販売収入で運営される。ポーランドメディアによると、同国は2030年までに新基金から75億ズロチ(約18ユーロ)の助成が受けられる見通し。(1PLN=32.04JPY)