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2015/4/1

コーヒーブレイク

クラフトビールが復活~チェコ

この記事の要約

1人あたりのビール消費量でダントツ世界1位のチェコ。そのチェコでクラフトビールが勢いを取り戻しつつある。 20世紀初めには600軒を数えた小規模醸造所だが、戦後の社会主義政権によって多くが閉鎖されてしまった。体制変換後に […]

1人あたりのビール消費量でダントツ世界1位のチェコ。そのチェコでクラフトビールが勢いを取り戻しつつある。

20世紀初めには600軒を数えた小規模醸造所だが、戦後の社会主義政権によって多くが閉鎖されてしまった。体制変換後には厳しい競争経済にさらされ、わずか1軒を残すのみとなった。

ところが、最近になってこれらの醸造所のリバイバルが盛んだ。昨年には50軒以上が営業を開始し、その数は280軒に増えた。これからも開業が多く予定される。

生産量でいえば、チェコ全体のわずか1.2%に過ぎないクラフトビールだが、量が少ないがために味のバラエティが豊富だ。国内でもその町やその村へ行かなければ飲めないというのも好奇心をくすぐる。まさに「地酒」の楽しみだ。

地元に根差した製品づくりも小規模醸造所ならでは。ドイツ国境に近いツヴィコフでは、ボヘミアン・グラス工場で働く人向けにアルコール度の低いビールを復活させる予定だ。(写真:Petr David Josek/AP)