ハンガリーMOL、イラク開発事業を中止

ハンガリー石油大手のMOLは11日、イラク北部クルド自治区のアクリ・ビジェール(Akri-Bijeel)鉱区における開発事業から撤退したと発表した。昨年9月の調査報告書で可採埋蔵量が従来の推定を下回ることが判明し、採算のめどが立たなくなったためだ。合弁先の英ガルフ・キーストーンも同日、開発中止を発表した。

9月の報告書によると、地層の複雑さなどから生産が技術的に難しいことが判明し、可採埋蔵量が400万バレルに下方修正された。これを受けてMOLはアクリ・ビジェールの開発中止を予告していた。一方で、シャイカン鉱区など他のイラク事業は継続する意向だ。

開発中止でMOLは減価償却を実施することになる。9月時点でアクリ・ビジェール投資の簿価は4億4,000万米ドルだった。(東欧経済ニュース2014年6月25日号「石油・ガス大手MOL、クルド人自治区に地域オフィス」、2013年2月27日号「ハンガリーMOL、イラク北部で油田発見」、2011年3月30日号「MOL、イラク北部で試掘井開坑」2010年3月17日号「MOL、イラク北部で油田発見」を参照)

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