ハンガリー政府は12日、ベトナム南部のカントーにがん病院を建設するプロジェクトに6,000万ユーロを融資する契約に調印した。同病院のベッド数は500床で、国内のがん病院として最大規模となる。ハンガリー企業への発注が条件となるタイドローン(ひも付き融資)の形をとる。
他の地域でも同様な援助に対する関心は高く、両国は5億ユーロの融資枠設定に向けた交渉を開始した。他にはハノイ紅河浄水場建設計画や、住民台帳整備計画などが候補に挙がっている。
今回の契約はハンガリーのシーヤールト外務貿易相のベトナム訪問を機に結ばれた。同相はベトナムのファム・ビン・ミン副首相兼外相と会談し、政治外交から貿易投資、文化、教育・職業訓練、開発提携、国防・安全保障に至る幅広い分野での関係強化で合意した。
両国の貿易額は昨年1億5,000万ユーロとなり、前年比で10%以上の伸び率を示した。今後も拡大の余地は十分とみて、自動車産業や果物貿易、医薬品取引などを中心に経済関係を強化する方針だ。
また、教育・職業訓練でハンガリー政府はベトナム人奨学生受け入れ数を年間50人から100人に引き上げる。原子力エンジニアも新たに100~150人受け入れる。