自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は20日、高級車子会社アウディの「Q3」の生産をスペインのマルトレル工場からハンガリーのジェール工場に移管すると発表した。同社初の電気自動車(EV)をベルギーのブリュッセル工場で生産するのに伴う措置で、同工場で手掛けてきた「A1」の生産はマルトレル工場に移管する。
ブリュッセル工場で生産するEVはSUVで、アウディの中型SUV「Q5」と大型SUV「Q7」の中間に位置するモデル。昨年9月のフランクフルトモーターショー(IAA)で公開したコンセプトカー「eトロン・クワトロ・コンセプト」がベースとなる。同モデルは航続距離が500キロメートルを超え充電時間も短いことから、これまでのEVに比べて利便性が大幅に高まる。
VWはブリュッセル工場をエレクトロモビリティのグループ中核製造拠点とする考えで、車載バッテリーの生産も割り振る。