チェコ労働局、交通費助成制度を導入

チェコ労働局が今月から通勤者に対する交通費助成制度をスタートさせた。就職のための引越しや長時間通勤を拒む傾向が強い国民性を考慮した施策で、大量解雇で失職した人や、1年以上の長期失業者が再就職した際に適用される。

助成制度が適用されるのは、ウースチー・ナド・ラベム、南モラビア、オロモウツ、モラビア・シレジア、カルロリ・ヴァリの5県。失業者数、求人数、公共交通手段利用の可能性を考慮して定められた。

助成を受けるには、◇月給が平均未満◇無期契約あるいは1年以上の有期契約による雇用◇自宅と職場の距離が10キロメートルを超えるか、公共交通機関以外に通勤手段がない――という条件を満たす必要がある。

支給額は通勤距離が10~25キロメートルで最高1,000コルナ、25~50キロメートルで2,500コルナ、50キロメートル超で3,500コルナとなる。なお、モラビア・シレジア県を除いて、職場が国内にあることが助成の条件となる。

チェコ人は仕事のために住居を移すのを厭(いと)う傾向が強く、「引越ししてまで就職しない」という人の比率が56%を超える。政府は失業者の就職を支援するため、昨年10月に交通費を助成する計画を発表した。費用は全て国費でまかなう。(1CZK=4.69JPY)

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