チェコの航空機メーカーが中国との関係を強化する。クノヴィツェに拠点を構えるエベクター(Evektor)は小型機「Ev-55」300機などを供給するほか、エアクラフト・インダストリーズ(Aircraft Industries、旧LET)は小型旅客機「L-410」20機の供給と、現地組み立て工場の建設を計画する。契約総額は約9億5,000万ユーロ超にのぼる。
契約は中国の習近平国家主席のチェコ訪問に合わせて結ばれた。エベクターの3月31日の発表によると、投資会社の広東龍浩集団有限公司に300機のEv-55を8億4,000万ユーロで供給するほか、二人乗り小型機「SportStar」50機も供給する。契約条件には輸出許可及び機体登録に向けた諸手続きも含まれる。一方、エアクラフト社は中国側に1億1,100万ユーロでL-410を20機供給する。また、年産能力18~30機の現地工場を設立し、ノックダウン式による生産を計画する。
今回の習主席の訪問に伴い、両国の企業間で30の契約が結ばれた。中国はチェコに今年だけで950億コルナ(約35億2,000万ユーロ)規模の投資を計画している。(1CZK=4.65JPY)