アドリア海横断パイプライン(TAP)の事業推進母体であるトランス・アドリアティック・パイプラインは14日、TAPのアルバニアとイタリア南部を結ぶ区間のEPCI(設計、資材調達、建造、据付)を伊石油プラント大手サイペムに委託したと発表した。同社は総延長105キロメートル、水深820メートルの同区間に直径36インチのパイプラインを敷設する。契約額は明らかにされていない。
プロジェクトは海底パイプラインの敷設のほか、◇アルバニアとイタリア両国の陸上パイプラインへの接続◇海底パイプラインに随伴する光ケーブルの供給および敷設◇試運転作業◇事前調査――から構成される。
TAPはアゼルバイジャン産の天然ガスをアドリア海経由でイタリア南部まで輸送する「南ガス回廊」の一部で、ギリシャ国境からアルバニアに入りアドリア海を渡るパイプラインを敷設する大型プロジェクト。英BP、伊スナム、アゼルバイジャンの国営石油会社ソカール(SOCAR)などが参加している。