ハンガリー政府が自動車用燃料に対する課税を強化する方針だ。原油価格低迷による歳入減を食い止めるのが狙いで、価格が一定水準を下回った場合に税額を引き上げることなどを盛り込んだ法案を3日に提出した。増税が実施されれば、200億フォリント(約6,350万ユーロ)の追加税収が見込めるという。
ターライ政務次官の説明によると、ガソリンへの課税を1リットル当たり現行の120フォリントから125フォリントへ、ディーゼルは110.35フォリントから120.35フォリントへ引き上げる。増税ラインとしては、ブレント原油価格(バレル当たり)40米ドルあるいは50ドルの2つの案が存在するという。価格がラインを下回らなければ増税は実施しない。
税制関連法案はこのほか、◇一部製品・サービスで付加価値税(VAT)引き下げ(減税額:550億フォリント)◇子どもが2人以上いる家庭の基礎控除を引き上げ(150億フォリント)◇企業の研究開発費を法人税の課税収入から控除できない場合、社会保険料の最大50%までを減額◇出張手当の控除額引き上げ◇従業員住宅手当に控除適用◇銀行税の減税(200億フォリント)◇たばこ税を今年9月から来年12月にかけて段階的に合計29%引き上げ◇電子たばこに課税――などを含む。
また、電子システムを活用した税関連手続きの効率化や、VAT申告義務の強化を通じて徴税効率を高める方針だ。(1HUF=0.39JPY)