ポーランド、タイヤ市場は拡大の見通し~高品質タイヤの需要増大~

ポーランドのタイヤ市場は2016年も拡大を続ける見通しだ。安全性や快適性といった品質を重視するユーザーが増えるにつれて高品質製品の販売が増加している。それに応じて国内生産が増加する一方、海外からの輸入も依然として多い。

ドイツの大手タイヤメーカーのコンチネンタルによると、ポーランドにおける16年の乗用車用タイヤの販売本数は前年比3.6%増の1,160万本に達する見通しだ。1‐3月期は前年同期比で10%拡大した。販売本数のうち11%余りは中国をはじめとするアジア諸国から輸入された製品だった。

同国のタイヤメーカーが加盟するポーランドタイヤ工業連盟(PZPO)によると、乗用車用タイヤの15年の販売額は総額で20億ズロチ(約4億5,200万ユーロ)に上り、前年比で1%増加した。製品種別では、市場全体の46%を占める低価格帯の製品に対する需要が14年に比べ4%低下した一方、28%を占める中価格帯の製品は前年比9%増と大幅に伸びた。また、26%を占める高価格帯の製品は2%増加した。

同国統計局によると、15年の同国のタイヤ生産量は前年比8.9%増の4,670万本だった。乗用車、商用車、バスなどの車両向けタイヤに比べトラクターなどを含む機械用製品の生産が大きく増加した。

国内メーカーは生産能力の増強を図っている。PZPO加盟社の昨年の投資額は計3億1,900万ズロチに達した。大手メーカーでは日本のブリヂストンが2つ、米グッドイヤーと仏ミシュランがそれぞれ1つずつ同国に工場を持つ。関連企業を含めると同国のタイヤメーカーでは1万人が雇用されている。(1PLN=28.11JPY)

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