グッドイヤー、スロベニア工場を拡充

米タイヤ大手グッドイヤーがスロベニア子会社のサバタイヤ(Sava Tires)を通じ、同国北部のクラニ工場を拡充する。南東欧Web経済紙『SeeNews』が21日、関係者の話として伝えたもので、投資額は800万ユーロ。設備更新のほか、小売フランチャイズ店舗網の拡大、マーケティング及び人材育成の充実に振り向ける。

今回の投資では生産能力の増強や近隣諸国での工場開設は行わず、市場地位の強化やフランチャイズ網の拡大に重点を置く。現在、クラニ工場の年産能力は700万本。

サバタイヤは昨年、研究開発費に前年比6%増の850万ユーロを投入した。同社のクラニ工場への投資残高は1998年の操業開始以来2億3,000万ユーロに達する。昨年はスロベニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、キプロス、コソボ、マケドニア、モンテネグロ、セルビアで前年比2%増の230万本のタイヤを販売。純利益は670万ユーロとなり、前年から17.5%拡大した。

グッドイヤーは南東欧諸国の中でセルビアでのサバタイヤのプレゼンスが小さいとみる。今後販売を強化していく考えで、同国の今年の売上高は前年比10%増を目指している。

サバタイヤは2004年にグッドイヤー・ダンロップタイヤの完全子会社となった。従業員は約1,400人。