ロシアのプーチン大統領は6月30日、トルコによるロシア軍機撃墜を受けて実施した制裁措置のうち、トルコへの観光旅行禁止を解除する大統領令を出した。前日に行われたトルコのエルドアン大統領との電話会談を受けたもので、同国へのチャーター便の就航も解禁するよう政府に指示した。
昨年11月にトルコ―シリア国境でトルコ空軍がロシア軍機を撃墜した事件を受けて、ロシア政府は今年1月からトルコ産農産物の禁輸や、年間約3,300万人に上るロシア人観光客のトルコへの渡航禁止などの経済制裁を発動していた。しかし、6月末にエルドアン大統領がプーチン大統領に対し撃墜を謝罪する書簡を送ったことでプーチン大統領の態度が軟化。7カ月ぶりの電話会談が実現した。
ロシア政府は今後、農産物輸入の解禁も含め、残る経済制裁の解除に向けてトルコ政府と協議するとしている。