ベラルーシで1日、通貨切り下げが行われ、新貨幣の流通が始まった。インフレ鎮静化が目的で、切り下げ率は1万分の1。旧1万ルーブル(BYR)が新1ルーブル(BYN)に、旧100ルーブルが新1コペイカとなる。
切り下げに伴い発行された新貨幣は紙幣7種類(額面5、10、20、50、100、200、500ルーブル)と硬貨8種類(1、2、5、10、20、50コペイカ及び1、2ルーブル)だ。硬貨の発行は1992年にソ連から独立して以来、初めて。旧貨幣は年末まで決済手段として使える。その後は2019末まで銀行で、2021年末まで中央銀行で交換できる。
ベラルーシが通貨を切り下げるのは1994年、2000年に続いて今回が3度目。昨年以来の景気後退でルーブル安が一層進んだのを受けて昨年11月に実施が決まった。昨年初めから今年6月末までにルーブルの対ユーロ相場は28%下落している。(1BYN=100JPY)(東欧経済ニュース2015年11月11日号「ベラルーシ、来年7月にデノミ実施」を参照)