ロシア製薬会社のノヴァメディカ(NovaMedika)は13日、米同業大手のファイザーと共同で、南西部カルーガ地方に新工場を建設すると発表した。ファイザーが特許を持つ医薬品を生産し、国内市場に供給する。投資規模は明らかにされていない。
カルーガ地方北部ボロフスクに近いヴォルシノに工場を設置する。年内に着工し、2020年に操業を開始する。
ファイザーが合弁工場に30種以上の医薬品生産ライセンス(時価6,000万米ドル相当)を供与する。これにより、ロシアの医薬品輸入の需要はほとんどなくなるという。
工場は国際基準も満たしているため、製品を輸出することも可能だ。
ウクライナ情勢をめぐって欧米諸国は対ロ制裁を実施しているが、製薬業界はその影響を免れている。今回のファイザーの合弁プロジェクトは、ロシアに欧米企業を受け入れる用意があることを示したものとみる向きもある。
ノヴァメディカは2012年の創立。米ベンチャーキャピタルのドメイン・アソシエーツとロシア投資ファンドのロスナノが、特許医薬品の生産を目的に共同で設立した。今後5年で、ファイザーなど提携パートナーの負担分も含めて総額2億ドルをプロジェクトに投資する計画だ。
ファイザーは1992年以来、ロシアで製品を販売している。