トルコ航空が赤字転落、治安悪化が響く

政情不安や治安悪化がトルコ航空の決算に黒い影を落としている。同社が20日に発表した2016年4-6月期の最終損益は、前年同期の2億5,300万米ドルの黒字から2億2,600万ドルの赤字に転落した。今後は座席利用率の低い路線で運航頻度や機材を見直し、経費縮小を図る方針だ。

トルコ航空は今年上半期に旅客輸送能力を14.6%拡大した。国内線の座席利用率は83%を維持したが、国際線は4.4ポイント減の72.4%へ低下した。

利用客数は3,010万人と5.5%増加したが、旅客全体に占める国際線乗り継ぎ客の比率は前年同期の33%から29%へ縮小している。

今決算を受けてトルコ航空は通期予測を下方修正した。予想旅客数を従来の7,240万人から6,340万人へ、売上高は122億ドルから95億ドルへ、利払い・税引き・償却・機体リース料前利益率(EBITDARマージン)は20~22%から12~14%へそれぞれ引き下げた。

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