ウクライナの製薬大手アーテリアム(Arterium)は先ごろ、スロベニアの同業マリファーム(Marifarm)の過半数株式を取得した。マリファームの筆頭株主である地元銀行NKBMが明らかにしたもので、研究開発や生産でノウハウを交換し、新興市場の事業開拓での協力に期待している。買収額は680万ユーロとの推定だ。
マリファームは2008年、スロベニア第2の都市マリボルに拠点を置くファーマデント(Farmadent)の事業分離で誕生。施設への過剰投資により赤字経営が続き、1,750万ユーロの負債を抱えて今年春に倒産申請した。NKBMは6月に債権の株式化により同社の株主になった。
アーテリアムはウクライナの製薬2社の合併で2005年に設立された。ロシア、カザフスタン、ベラルーシ、ウズベキスタン、アゼルバイジャンにも事業拠点を構える。