ロシア政府は28日、同国の航空会社によるトルコへのチャーター便運航を禁止する措置を解除した。両国の関係正常化の動きに沿うもので、トルコ観光業界では主要客であるロシア人の足が戻ることを期待している。
両国の関係は昨年11月、トルコ軍によるロシア軍機撃墜事件で急速に悪化した。ロシア政府はトルコ産農産物の禁輸や、年間約3,300万人に上るロシア人観光客のトルコへの渡航禁止などの経済措置を発動した。
トルコ政府はロシア政府に正式謝罪することを拒んでいたが、景気減速や欧州との関係悪化などを背景にロシアとの関係改善を優先。6月にエルドアン大統領が謝罪の意を表明した。これを受けて、ロシアはすでにトルコ渡航を解禁するなど、制裁措置の解除を進めている。(東欧経済ニュース8月10日号「トルコとロシア、関係改善へ」、7月6日号「ロシア、トルコ旅行禁止を解除」を参照)