ハンガリー企業の多くが、エンジニア不足を経営戦略上の深刻な問題と見ている。組織人事コンサルティング大手の米Aon Hewittがこのほど現地の100社を対象に行った調査によると、エンジニア不足が2017年末までに経営上のリスクになると回答した企業は42社に上った。なかでも車両、運輸、機械、電気、情報技術(IT)などの分野では危機感が強い。
ハンガリーでも近年、企業が研究開発やイノベーションへの投資を強化しており、技術、自然科学、IT分野で有能な人材の需要が急速に高まっている。パルコヴィチェ教育相は6月、当該分野を履修した大卒者は全体の約4分の1程度で、「経済の需要に足りない」と指摘した。
一方、地元人事コンサルティング会社テスクのトカール氏は、専門技術者は不足しておらず、むしろ企業が技術に見合った報酬を支払っていないことを問題視する。従業員に投資するという企業姿勢が必要だと言う。