トルコのエズリュー科学産業技術相は23日、国民車開発計画が順調に進んでいると発表した。欧州市場で同国産の自動車が売れている実績を活かし、国内市場だけでなく輸出市場を射程に入れた「真の国産車」の実現を目指している。トルコは「開発に向けた技術的条件を十分に満たしているが、世界に通用するブランドを構築するためのマーケティングや製品投入では今後、具体的な戦略を練ることになる」としている。
トルコは昨秋、ニュー・エレクトリック・ビークル・スウェーデン(NEVS)から4,000万ユーロでサーブの中型車「9-3」のライセンス権を取得した。同モデルをベースにトルコ科学技術研究会議(TUBITAK)が開発作業を進めている。
トルコ自動車産業は昨年、前年比16%増の135万9,000台を生産し、過去最高を記録した。今年も好調が継続し、1-8月期の累計は91万4,900台と前年同期を6.7%上回った。輸出比率は12.2%に上っている。政府は通期生産台数で150万台の達成を目標に掲げる。(東欧経済ニュース2015年10月21日号「トルコ、サーブ車ベースに国民車開発」を参照)