ロスネフチ、バスネフチ過半数株取得へ

ロシア政府は10日、中堅石油会社バシネフチの政府保有株50.755%を業界最大手ロスネフチに3,297億ルーブル(53億米ドル)で売却すると発表した。取引額は評価額(47億ドル)を大きく上回る。

政府は当初、民間企業であるルクオイルに売却する方向で準備を進めていた。しかし、プーチン大統領と関係が深いことで知られるセチン・ロスネフチ社長からの買収提案を受けて、売却手続きを一旦中止。今月に入って再開を発表していた。政府が間接的にロスネフチ株の50.8%を握っていることから、今回の「民営化」の意義に疑問の声もあがっている。

政府は以前からロスネフチ株の19.5%を110億ドルで売却する計画を明らかにしていたが、バスネフチがロスネフチ傘下に入ったことで取引高が大幅に上昇すると観測されている。(1RUB=1.66JPY)(東欧経済ニュース2016年10月5日号「ロシア政府、バシネフチ民営化手続きを再開」、2014年11月5日号「バシネフチが再国有化へ、システマ保有株に没収命令」を参照)

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