独自動車部品大手のエバースペッヒャーは先ごろ、ルーマニア西部のオラデアに排気系部品工場を開設した。欧州市場における触媒やマフラーなどの需要増大に対応する。工場がある工業団地の関係者によると、投資額は約3,200万ユーロ。同地がハンガリー国境に近く物流の利便性が良いことに加え、有能な技術者を確保しやすいことが決め手となった。
新工場の敷地面積は11ヘクタール。生産施設、倉庫、事務所を合わせた施設面積は2万7,500平方メートルに上る。2020年までに年産能力を触媒、マフラーで150万個、エギゾーストマニホールドで500万本に引き上げる。当初は150人を雇用し、フル操業時には650人に増員する見通しだ。
エバースペッヒャーは排気系部品、ヒーター、バス用空調システムなどを製造する。世界25カ国以上に拠点を構え、全体で約8,600人を雇用する。2015年の売上高は前年比21.5%増の43億7,000万ユーロだったが、欧州連合(EU)と米国で価格カルテルをめぐって計1億ユーロの罰金を課され、最終損益は2,920万ユーロの赤字に転落した。