ハイネケン、カリーニングラード醸造所の生産停止

欧州ビール大手のハイネケン(オランダ)は先ごろ、バルト海に面するロシアの飛び地カリーニングラードの醸造子会社PTIが年内で生産を打ち切ることを明らかにした。同社の生産機能は国内の他の拠点に移管し、施設は倉庫として使用する。

ロシアではアルコール飲料の物品税引き上げや広告制限などの規制強化、景気低迷を受けて、ビール消費量が過去8年連続で減少している。これによる稼働率低下でコスト負担が増しており、PITの生産停止に踏み切った。

PTIの前身は1910年に当時ドイツ領だったケーニヒスベルクで設立された伝統醸造所で、2005年にハイネケンの傘下に入った。年間生産能力は100万ヘクトリットル超で、「オストマルク」、「ケーニヒスベルク」、「PIT」などのビールブランドを製造している。

ロシアのビール市場の縮小を受けて、過去5年間にハイネケンやアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABI)、カールスバーグなどが合わせて11工場を閉鎖した。

上部へスクロール