大手格付け会社の米ムーディーズ・インベスターズ・サービスはこのほど、ハンガリーの長期信用格付けを投資不適格級の「Ba1」から「投資適格級」のBaa3に引き上げると発表した。見通しは「安定的」とした。
ムーディーズは格上げの理由として、◇外貨建て債務削減の結果、債務負担が今後も軽減できる◇経済の構造改革によって年率2~2.5%の経済成長を数年間維持できる◇将来的な対外ショックへの耐性に強靭さがでてくる見通しであることを挙げた。
ハンガリーの長期信用格付けは、2010年に発足したオルバン政権の経済政策への不信から、ここ数年「投資不適格級」に転落していたが、今年5月にフィッチ・レーティングス、9月にスタンダード&プアーズ(S&P)が「投資適格級」に相次いで格上げした。今回のムーディーズで3社の足並みがそろった格好だ。