世界の航空機メーカーがトルコでの部品生産拡大に乗り出している。同国の国防・航空機産業クラスターの1つであるSAHAによると、米国などの主要メーカーが連携先となるトルコ企業を探しており、先月にはボーイングとその関連企業がトルコの80の企業を訪問した。また欧州エアバスや航空機エンジンの英ロールスロイス、米国のヘリコプターメーカーのシコルスキーなども同国企業との取引に関心を持っている模様だ。
イスタンブールに拠点を置くSAHAのケレシュ事務局長によると、ボーイングが計画するプロジェクト総額は6,000万ドル。トルコでは既に航空機用ギャレー(厨房設備)、座席及び側壁などがボーイング向けに製造されているが、カーペットなど内装品等についても交渉が行われているという。
また軍需産業では潜水艦を製造するドイツのティッセン・クルップが同国の関係企業を訪問している。
トルコは防衛及び航空機産業のクラスター形成に力を入れている。SAHAの他、首都アンカラのオスティム防衛・航空機クラスター、西南部のイズミル航空宇宙産業クラスターなどがある。
2014年の同国防衛・航空産業の売上規模は約51億ドル、輸出額は165万ドルだった。