東芝は16日、国営ロシア郵便から小型小包処理装置(MPS)2式を12億円で受注したと発表した。モスクワとノボシビルスクの国際交換局に1式ずつ納入し、年内に稼働を開始する。同社はまた、ロシア郵便と郵便・物流システム事業で戦略的な協業の覚書を交わした。
ロシアではオンライン通販の普及により小包の輸入量が急増しており、効率的な処理が課題となっている。ロシア郵便は東芝のMPS導入を通じ、小型小包の処理能力を向上させるとともに年末の繁忙期に対応する。
東芝は2014年、モスクワ国際交換局に郵便物自動処理システムを納入した。同システムは郵便区分機や小包ソータ、税関システムなどで構成され、小包や郵便物の処理の自動化や、機器や作業員の動きの最適化を実現している。同社の14年からの累計受注額は約65億円に達する。
今回の覚書は9月にウラジオストクで締結した覚書を拡張したもので、ロシア郵便の運用改善に貢献することなどが盛り込まれた。ロシア郵便はカザン、ロストフ、ハバロフスクなど7カ所の物流ハブの自動化も計画している。