独ダイムラー、中東欧物流センターを設置

自動車大手の独ダイムラーが中東欧における交換部品の物流センター設置に向けて立地を選定している。グローバルな物流網を強化する計画の一環で、ポーランドとチェコが有力候補とみられている。

チェコ経済紙『ホスポダールスケ・ノヴィニ』が5日報じたところによると、ダイムラーは取材に対し、メルセデスベンツ部品の中東欧物流拠点として適した場所を探している事実を認めた。ただ、具体的に候補を挙げることは避けた。

物流拠点の要件の一つは、25万平方メートルのスペースが確保できることだ。チェコでこれを満たす立地としては、プラハの北20キロ、高速D8号線沿いに位置するウージツェがある。同地では不動産開発会社CTPが物流施設を運営しているが、ダイムラーから照会があったかどうかについては口を閉ざしている。

ダイムラーは中欧での事業を拡大している。ポーランドで南西部ヤヴォルに5億ユーロを投じてエンジン工場を建設しているほか、ハンガリーでは中部のケチュケメート工場の拡張を進めている。中東欧での販売台数も増えており、部品物流センターを設けるのは理にかなう。

チェコは欧州の中心部に位置する地の利から物流拠点として人気が高い。米アマゾンが2015年にプラハ郊外のドブロヴィースに設置した物流センターは、広さ9万5,000平方メートルで投資額は20億コルナ(約7,400万ユーロ)に上った。ダイムラーが計画する規模では投資額は30億コルナ(1億1,100万ユーロ)を超えると推定されている。(1CZK=4.47JPY)

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