チェコの自動車業界が深刻な人材不足に悩んでいる。チェコ自動車工業会(SAP)がこのほど明らかにしたもので、下請け業者を含めた不足数は約4,000人に達する。業界は2020年までは改善は難しいと悲観的な見方だ。
SAPのコンヴァリーナ氏によると、職業系中等教育修了者が2,400人、高卒者が800人、大卒者が800人不足している。自動車業界は近年、理論教育と職業実習を並行して行うデュアル教育制度の導入を訴えているが、未来の技術者を育てるには低年齢期から技術に興味を持たせるような教育も必要だとしている。
チェコでは自動車製造は鉱工業生産の2割超を占め、約11万7,000人の雇用を創出する重要な産業分野だ。昨年の国内生産台数は過去最高の134万台を記録した。