露・トルコ間の経済連携強化、ロスネフチは石油製品追加供給

トルコのエルドアン大統領が10日、訪問先のロシアでプーチン大統領と会談したのに合わせ、両国の経済連携を強める動きがみられた。ロシア石油最大手の国営ロスネフチがトルコに石油製品を追加供給するほか、両国の共同投資基金の立ち上げでも合意が結ばれた。

ロスネフチはトルコの複合企業デミロレン・グループと、石油製品の追加供給に関する基本合意書に調印した。現行契約に続き、2018~20年の取引契約を結ぶ意思を確認するものだ。両国首脳会談を機に調印された。

合意によると、ロスネフチは2020年までに最大460万トンの石油製品をデミロレンに供給する。このうち、360万トンが超低硫黄軽油、100万トンが液化石油ガス(LPG)となる。ロスネフチによれば、デミロレンは年間需要の半分以上をロスネフチから調達することになる。

両社は昨年12月、ロスネフチがデミロレンにディーゼル油最大84万トンを供給する契約に調印した。今年1月から納入が始まっている。

同日にはまた、ロシア直接投資基金(RDIF)とトルコ政府系ファンド「トルコ・ウェルス・ファンド(TWF)」が共同投資基金の設立に向けた合意書に調印した。両国の経済的結びつきを強化するプロジェクトを選定し、相互投資を促進する狙いがある。

新基金「ロシア・トルコ投資基金」にはRDIFとTWFがそれぞれ最大5億米ドルを供給する。

RDIFのドミトリエフ総裁は、「共同投資を手がけることで経済提携を促進し、効率化できる」と期待感を示した。また、すでに多数の合弁投資計画について交渉中であることを明らかにした。

TWFのボスタン総裁はRDIFとの提携が「新設されたTWFの国際展開の第一歩となる」と話し、長期にわたる協力を望む立場を示した。

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