伊エネル、ルーマニア電力2社への出資拡大

伊電力最大手のエネルは先ごろ、ルーマニアの電力会社エネル・ディストリビュティエ・ムンテニアとエネル・エネルギエ・ムンテニアへの出資比率をそれぞれ13.6%引き上げた。両社合わせた株式の取得額は4億ユーロ。これにより両社におけるエネルの株式保有比率は78%まで上昇する。

今回の株式取得はルーマニア政府が進める民営化手続きの一環として実施されたもの。エネルは2008年、前身の国営電力会社エレクトリカを分割して設立されたエレクトリカ・ムンテニア・ジュドの株式64.4%を取得した。ブカレストを本拠とする同社はさらに09年にエネル・エネルギエ・ムンテニアとエネル・ディストリビュティエ・ムンテニアの2社に分割された。エネルは2019年までに約20億ユーロをかけて両社の残りの株式を取得する予定。

エネルは昨年10月にはモンテネグロとイタリアを結ぶ送電用海底ケーブルの敷設を開始している。2010年に成立した合意によると、海底ケーブルの総延長は440キロメートル、建設費は約10億ユーロに上る。

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