ポーランド国営電力会社ポルスカ・グルパ・エネルゲティチュナ(PGE)は仏節電ビジネス大手エナジープールと合弁で、電力供給におけるディマンドサイドレスポンス(DR)を国内で開始する計画だ。現地日刊紙『パルクイェット』が先ごろ報じた。
DRは電力の卸市場価格の高騰時などに変化する電力料金に応じ、電気事業者側の要請に基づいて需要者側が使用量を調整することができる仕組み。エネルギー関連シンクタンクのEnergy Forumによると、それにより1,000メガワットの発電量を確保することができる。ポーランド電力大手のエネルガはその市場ポテンシャルを同国の需要量の10%に当たる2,000メガワットに相当すると試算している。
一時的な需要削減分も供給力とみなすこうしたネガワット取引は既に利益を上げている。エネルガによると同国では子会社のEnspirionが過去3年間で600ネガワットを集めた。また同取引は既に同国の系統運用者であるPSEの入札ルールに取り込まれており、電力の市場オークションで将来利用される可能性があることから、それによる収入は今後大きく増加するとエネルガは見ている。