ブルガリア新内閣発足、中道右派と極右が連立

ブルガリアで4日、中道右派の与党「ブルガリアの欧州における発展のための市民(GERB)」のボリス・ボリソフ党首(57)を首班とする連立内閣が発足した。連立パートナーは極右3党から成る愛国者統一連合。同連合は親ロシア派として知られており、親欧州連合(EU)派のボリソフ首相は政権運営において微妙なバランス感覚が求められる。

信任投票では与党勢力のほか、ポピュリスト政党「ヴォリャ(意思)」が賛成、トルコ系住民を代表する「権利と自由のための運動(MRF)」、共産党の後身である社会党(BSP)が反対に回った。連立政府の議席数はかろうじて過半数を占めている状況で、ブルガリアがEU議長国を務める来年上半期中は議会内の政治対立が解散につながる可能性は小さいとみられている。

ボリソフ首相は今回が3期目。新政府の重点政策として経済成長と賃金上昇を掲げている。具体的には高速道路建設、密輸対策強化などを実施し、4年後に平均賃金の50%増を目指す。所得税、法人税は10%で据え置くが、徴税強化により税収は増加すると説明している。

投資の妨げとなっている汚職問題については、高官の汚職を摘発する特別機関を設置する方針だ。しかし、アナリストは対策の効果について慎重な見方を示している。

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