英ロールスロイス、軍用機エンジン製造でトルコ社と合弁

航空機エンジン大手の英ロールスロイスは8日、トルコ有数の複合企業であるカレ(Kale)と合弁でトルコにエンジン製造会社を設立すると発表した。出資比率はカレが51%、ロールスロイスが49%。当初はトルコ航空宇宙産業(TAI)が開発中のジェット戦闘機「TF-X」向けにエンジンを供給し、その後、民間機エンジンも手掛けていく方針だ。

両社は昨年12月に提携の方針を発表した。新エンジンはユーロファイター・タイフーンに採用されている「EJ200」をベースに開発する予定だ。

急成長するトルコ防衛市場に参入する英国企業はロールスロイスだけではない。BAEシステムズも今年初め、TF-Xの設計・開発における提携でTAIと基本合意した。TF-Xの単価は1億米ドル。トルコ軍の発注規模は250機ともいわれており、世界の防衛プロジェクトでも上位に入る規模だ。

トルコは欧州とアジアが交わる地政学的に重要な位置にある。ストックホルム国際平和研究所によると、年間防衛支出は150億ドルで、世界で18番目に多い。

上部へスクロール