ダチア、サイバー攻撃で停止していた工場の操業再開

仏ルノーのルーマニア子会社ダチアは15日、12日のサイバー攻撃を受けて操業を停止していたミオヴェニ工場が再稼働したと発表した。グループ内システムでのウイルス拡散を回避する防止措置が完了したという。

ルノーは13日、ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)「ワナクライ(WannaCry)」の被害に遭った事実を発表。ミオヴェニ工場のほか、フランスのサンドヴィル工場、ドゥエ工場などで操業を一時停止したが、ドゥエ工場以外はすべて15日までに生産を再開した。なお、ルノーと資本提携する日産も、英サンダーランド工場で被害を確認している。

「ワナクライ」に感染すると、コンピューター上のファイルが暗号化され、ユーザーはアクセスできなくなる。そして画面上で暗号解除のために、仮想通貨ビットコインで「身代金」を払うよう要求される。システム内の1台が感染すると、OSシステム「ウィンドウズ」の脆弱性をついて、ひとりでに拡散するため、被害が大きくなった。欧州警察機関によると、「ワナクライ」の被害は世界150カ国以上に広がっており、20万の個人・機関に影響が出ている。

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