日揮、ウラジオストクにリハビリ事業会社を設立

日揮と社会医療法人の北斗は23日、ロシア・ウラジオストク市にリハビリテーション事業の合弁会社を設立すると発表した。昨年12月の日ロ首脳会談で合意された医療分野での協力プランに沿うもので、ロシア沿海地方で不足する回復期リハビリサービスを提供する狙い。来月にも設立手続きを終え、来年初頭から営業を開始する。ロシア人療法士の育成も予定している。

新会社の名称はJGCホクト・ヘルスケアサービスで、資本金は1億5,000万ルーブル(約3億円)。出資比率は日揮が90%、北斗が10%となっている。

両社によると、沿海地方では脳卒中、骨折などの外傷の手術後に2週間前後の急性期リハビリが実施されているものの、病状が安定した後に行う回復期リハビリはほぼ行われていないのが現状だ。一方、平均寿命が伸びる中で今後、脳卒中や外傷の患者が増え、質の高い回復期リハビリの需要が高まると見込まれる。

このため、両社は合弁会社を通じて北斗が持つ治療技術をロシアに導入し、現地患者の日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)の向上に貢献したい意向だ。また、病院で治療に当たるロシア人療法士を対象に研修を実施し、技能向上・人材育成を図る。

北斗は1993年に開業した社会医療法人。北海道十勝圏で医療サービスを提供してきたが、昨年、埼玉県北部の熊谷総合病院を買収して同地域でも業務を開始した。

ロシアでは2013年にウラジオストクで画像診断センターを開設している。(1RUB=1.96JPY)

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