三菱重工傘下の英社、スロベニアにADO炉を納入

三菱重工業傘下の英鉄鋼エンジニアリング大手プライメタルズ・テクノロジーズは30日、スロベニアの製鉄会社アクロニに対するアルゴン酸素製錬装置(AOD炉)の納入を完了したと発表した。これによりアクロニの生産能力と収益性が向上するという。

アクロニは既存設備にプライメタルズの設備を加えることで生産能力を20%引き上げた。また、使用できる原材料や装入剤の幅が広がり、材料費の削減が見込める。

なお、設置と同時に除塵設備を装備することで、煤塵(ばいじん)排出量を基準値未満に抑えている。

プライメタルズは2015年に、当該案件を現地のエソテックと3,000万ユーロで共同受注。AOD炉と除塵設備の設計・製造、据え付けおよび試運転調整の監督指導を担当した。エソテックは鉄鋼構造物の工事、プラントの建設、水処理プラントの納入を受け持った。

アクロニはスロベニア最大の金属グループであるスロベニア・スチール(SIJ)の傘下にある。リュブリャナの北西約60キロメートルに位置するイェセニツェで製鉄所を操業し、ステンレス厚板を欧州全土に輸出している。

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