ウズベキスタン政府が医薬品原料となる薬用植物の栽培工場を設置するため、自由経済地域(FEZ)の創設を計画していることがわかった。同国のヤホン通信が先ごろ報じたもので、輸入品に押されている薬用植物を代替し、国内の製薬産業の活性化を図るのが目的。創設されるFEZは7つで、土壌や気象条件に基づいて西部のカラカルパクスタンなどが指定されている。政府は今後、栽培工場の設立やその栽培種別などに関する計画を策定する予定。
同国で栽培されている薬用植物は現在、医薬品原料となる350種のうち71種にとどまっている。収穫量が少なく、市場で流通できるほどの安定供給が難しい。
政府は設立されるFEZに進出する企業に対し、投資額に応じた税の減免や関税の優遇措置などを導入することも計画している。同地域の運用期間は30年とし、期間の延長も可能とする予定。
ウズベキスタンは2,000種類の医薬品を製造する一方で6,300種類を輸入しており、原料の輸入依存が国内製薬産業の発展の阻害要因となっている。同国の製薬会社146社の昨年の国内市場シェアは55%。