独アウディ、ハンガリー工場を拡張

独フォルクスワーゲン(VW)の高級車部門であるアウディは5日、ハンガリー西部ジュール工場の工具部門を拡張したと発表した。新しい工場棟の面積は1万5,000平方メートルで、ジュール工場全体の生産面積は5万平方メートルに拡大した。

工具部門は、グループのプレス・車体工場向けに工具を供給するほか、小規模生産モデルの部品も手がける。従業員は650人。今回の投資では2,500トンプレス機4台や高速生産設備を導入し、グループでも最先端の生産体制を整えた。

アウディはこのほか、開発部門でも部品・自動車試験台を設置し、より詳細な分析を可能にした。エンジン部品の耐久試験は長くても2日で完了する。自動車試験台は時速280キロメートルまでの走行をシミュレーションできる。開発部門ではエンジニアを中心に85人が働いている。

今回の工場拡張・設備投資にかかった金額は公表されていない。ハンガリー子会社では、「弊社では通年の数値を期末に発表するのが慣わし」と説明している。昨年の投資総額は3億200万ユーロだった。

アウディは1994年にハンガリーへ進出。初めはエンジンのみを生産していたが、98年に自動車組み立て、2005年に工具生産に手を広げた。13年には9億ユーロを追加投資して、自動車製造の全てを手がける工場となった。

昨年はエンジン192万基、自動車12万2,975台を生産。売上高で71億1,000万ユーロを計上した。

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