スロベニアのアドリア航空は20日、アラブ首長国連邦(UAE)のエティハド航空などが保有するスイス競合ダーウィン・エアラインの株式99.1%を買収したと発表した。残る株式も近く取得する方針だ。取引額などの詳細は明らかにされていない。
株主の交代に伴い、ダーウィンはブランド名を「エティハド・リージョナル」から「アドリア」に変更する。独自の航空運送事業免許(AOC)を維持し、ルガノとジュネーブをハブ空港として運航を続ける。アドリア航空は経営・運航業務の一部と営業事業を担当する。
ダーウィンは2003年、ルガノを本拠に設立された。南部ティチーノ州を国内金融都市であるチューリヒやジュネーブと結び、他都市への乗り換えができるようにするのが目的だった。14年にエティハド航空の戦略投資を受け入れ、「エティハド・リージョナル」をブランド名に採用していた。
アドリア航空は1961年に国営会社として創立された。昨年の民営化で、ルクセンブルグを拠点とする投資会社4Kインベストに完全買収された。